スマホビジネス活用術

スマートフォンを利用したライフハック術~ビジネス利用で差をつける

      中小企業診断士 村上知也

1)スマートフォン

 

 スマートフォンの出荷台数は2010年には、前年度比で約2倍の427万台といわれ(出典:矢野経済研究所)、今後も増加の傾向は続くと言われます。スマートフォントは「携帯電話にPDA(携帯情報端末)の機能が備わったもの」と言われます。以前からの日本の携帯電話は高機能化が進み、大きな意味ではスマートフォンということが出来ますが、そのプラットフォーム閉鎖性やカスタマイズ性の低さから、ガラパゴス諸島になぞらえて「ガラパゴス携帯」と呼ばれ、通常はスマートフォンに含まれません。

 

 スマートフォン利用者には30~40代の男性が多く、以前からPDAを利用していた層がまず移行したと言われます。しかし、操作性の向上や通信機能との融合により、限定された人しか利用しなかったPDAとは異なり、多くの人や会社が活用することで大きなメリットを得られる状況になっています。ここでは、2)個人、3)会社の二つの視点から、スマートフォンのビジネス利用術について、記載していきます。

2)個人としてのビジネス利用

スマートフォンでは、多くのアプリケーションやサービスが無料や安価で提供されており、忙しい現代人の隙間時間を有効活用するのに最適なものが多数あります。
ここでは、「会社を出て打ち合わせ先に向かうまで」に活用できるものを記載します。

 

①メール
いつでもメールが見られるというのは、常に仕事に縛られているようで、落ち着かないという人も多いのでしょう。しかし、いずれは見るメール。どうせなら一刻も早く確認して、すぐにでも返信をした方が、時間の余裕が生まれるのではないでしょうか。また、すぐに返信しなくてもスマートフォンでどんなメールが来ているのかを把握しておくだけで、のちほどパソコンの前に座って改めて確認・返信を行う際の優先度付けが可能になりますので結果として作業が速くなります。

 

②アイデア
移動中にアイデアを思いつたりすることはないでしょうか。アイデアを思いつくには、事前に情報をインプットして溜めておくことが重要です。もちろん手帳で十分と言う方もいらっしゃるでしょうが、スマートフォンをメモ帳とすれば、文字などの情報に加えて、写真や音声も一元管理することが出来ます。こういったアイデア管理によく使われるのが、EVERNOTE(http://www.evernote.com/)です。とにかく思いついたアイデアや後で必要になりそうな写真、音声をどんどん蓄積していきます。まさに、ご自身の脳みそを外付けハードディスク化することが出来ます。二つ目の脳みそを自分色に育てていくことは非常に楽しい作業ですよ。

 

③地図
男性でも私を含めて方向音痴の方は意外と多いのではないでしょうか。地図は読める!はずなのに道に迷ってしまいます。そういう時に一番欲しいのは今自分がどこにいるかといった情報です。スマートフォンにはGPS(全地球測位システム)が装備されていることが多いので、カーナビならぬ人間ナビが可能なります。これで打ち合わせ場所にスムーズに到達できます。

 

④名刺
はじめて打ち合わせに向かう際には受付で先方の方を呼び出してもらうわけですが、相手の部署名を忘れて呼び出してもらうのに苦労することがあります。スマートフォンはよくみると、名刺サイズ。名刺を管理するには最適のツールです。ただし、全ての氏名や部署名をテキストデータとして管理するには手間がかかります。皆さんも普段の名刺管理は「あかさたな順」に整理している方が多いのではないでしょうか。スマートフォンでも名刺をスキャンして苗字の頭文字だけ管理しておけば、検索性は下がりますが、当初の導入手間も激減するため、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

3)企業としてのビジネス利用

 スマートフォンの代表格であるiPhoneの日本上陸とともに、提供元のソフトバンクでは、営業社員に端末を配布することで、社員の生産性が向上したと発表しています。社員が仕事をできる新たな時間が平均50分ほど増え、逆に残業時間が平均32分減ったことで、約20億円のコスト削減につながったそうです。スマートフォンは企業の社屋外での時間を有効活用したり、今までパソコンを持ち込めなかった現場での活用が進んでいます。一番利用が進んでいるのは営業マンの支援や顧客管理です。外出先からの日報提出や、顧客の情報の迅速な引き出しにより、今まで以上に迅速な営業活動が行えるようになっています。また、店舗や倉庫での現品・在庫の確認、工事現場での各種情報の確認などもパソコンより携帯性の高いスマートフォンが活躍しているケースが増えています。
一方で、顧客に対してスマートフォンでサービスを提供する形態も増加してきています。例えば、観光業界では訪れる観光客に対してスマートフォンの貸し出しを行い、当該地の観光名所やその歴史、飲食店、土産物情報を提供することで、観光客の利便性向上と店舗の売上向上を図っています。また、大学でも講義のeラーニングの配信や、電子テキストの配布、出欠の確認などが行われています。さらに、医療現場でも、遠隔地の患者に対する問診の他にも、緊急医療現場から専門医にデータを送信して適切な指示を仰ぐなどの試みがなされています。

4)活用に当たっての留意点

 このようにビジネスシーンでの活躍が予想されるスマートフォンですが、一方で、セキュリティに対する留意も必要になってきます。通信の暗号化や端末パスワードはもちろんのこと、遠隔操作でデータ削除やロックする機能の活用も求められます。スマートフォンの導入には、管理・運営ルールをしっかり決めてから開始することが重要です。ただし、遠隔操作も電波が届かなければ有効ではありません。紛失した場合に、電波の届かない「機内モード」などで、端末内の必要な情報にアクセスされてしまう可能性があります。スマートフォンのビジネス利用の促進には、通常のパソコンと同じように、スーパーユーザや一般ユーザ、ゲストのような利用者に応じたセキュリティ権限の付与など、決め細かく、かつ厳重なセキュリティ機能の具備が各社の端末にも求められています。

 

以上

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