~ラオス人民民主共和国のご紹介~

03.12

筆者は2009年以来、数回ラオスを訪れる機会がありました。

そこで本稿は皆様にはやや馴染みの薄いラオス人民民主共和国についてのご紹介と、訪問中に見聞きした事柄をお伝えしたいと思います。東南アジアで発展している他の国々と同じく同国は日々刻々と発展を遂げているので、あくまで筆者が訪れた時点での感想と、外部機関の情報を元に記しています。そのため一部は現在の状況とは異なっている場合がありえること、また感想・意見については筆者の主観であることをご了解ください。

1.ラオスについて

東南アジアについてテレビや新聞で取りあげられない日はないと言っても良いくらいですが、私の周囲の人間に聞いても「ラオス」と言う国名だけで場所がわかる方はそう多くありません。ラオスは正式名称を「ラオス人民民主共和国」と言い、インドシナ半島の内陸に位置する国です。ラオスは、北から時計回りに中国、ベトナム、ベトナム、カンボジア、タイ、ミャンマーに囲まれ、海に面する地域がありません。その反面、周囲の国を繋ぐ交通路の中継地として、近年重要性が増してきています。ベトナムからラオス、タイ、ミャンマーまでを繋ぐ東西経済回廊が建設(2015年に全線開通予定)されたほか、中国からラオスを経由してタイや、さらに南へ延びる鉄道の計画も取りあげられています。

後述するように、私はこの地理的特性を活かし、物流の拠点となる可能性を秘めていると考えています。

ラオスと周辺国の位置関係

ラオスの人口は約660万人(2013年 ラオス統計局)、首都はメコン川に面するヴィエンチャンです。メコン川を挟んでヴィエンチャンの対岸には隣国のタイが広がっています。ヴィエンチャン市域全体では71万人(2006年ラオス国家統計センター)と、他の国と同じように首都には人口が集中しています。筆者が2014年に訪問した際には市街地が拡大していると感じられたので、調査時点よりさらに人口集中が進んでいると思われます。

2.経済環境

ラオスのGDPは約100億ドル(2014年 ラオス中央銀行)でこの数年8%前後(IMF World Economic Outlook Database)の成長を続けています。

近年では、鉱山開発による輸出が増加し輸出総額(輸出総額1976.5百万ドル 2011年度ラオス商工省輸出入局。以下同じ)の半分以上(1079.1百万ドル)を占めています。またメコン川流域の水量と国土の約70%が山岳地という地形を活かした水力発電も盛んで、周辺諸国に電力を輸出しています。電力は輸出金額中2位(178.4万ドル)を占めており「インドシナのバッテリー」と呼ばれています。

今後もここしばらくは、この豊富な第一次産業による輸出を維持しつつ、第二次、三次産業の立ち上げを進めていくことが見込まれミズ合う。

首都ヴィエンチャンを見ると、多数の新しいビルの建設が進んでいます。2014年にはこれまでは手を付けられていなかった土地にも、ビルの建設が進みオフィス需要が増加していることが感じられました。

また、交通渋滞が発生している時間帯が長くなってきており、車の所有数が増えていることも感じられました。車のメーカーとしては韓国、中国メーカーの比率が高く、この両国からは車以外にも、家電メーカーや銀行などが同国に進出しており、かなりの存在感があります。

日本企業はラオスを生産拠点としラオスで部品生産、タイで製品組み立てを行っているパターンが多くなっています。ヴィエンチャン周辺では、タイへ渡る主要道路沿いに工場を建てているケースが多くなっています。

また、2010年に同国に証券取引所が開設され、現在上場数は4社で銀行・電力などのインフラ系となっています。今後の発展に期待したいと思います。

ヴィエンチャンの凱旋門の上から(2009年撮影)

ヴィエンチャンの凱旋門の上から(2009年撮影)

3.ラオスに進出するメリット・デメリット

ラオスの労働市場は、賃金水準が中国などに比べて相対的に低くなっています。ラオスの一人当たりのGDP(2013年)は1,477ドルで、タイ5,674ドル、中国6,747ドル、ベトナム1,902ドル(IMF World Economic Outlook Databasesより)と比較しても、競争力はかなりあります。

また地学上、インドシナ半島の中心に位置しているため、東西南北を結ぶ交通の要衝になる可能性があります。そして、人が優しく、ゆったりした国民性であることも、筆者はメリットと考えています。(その反面、時間感覚はかなりゆったりしているので、日本人の感覚でみると、イライラする場面が出てくるかもしれません)。また、市場規模を考えると総人口が約660万人、かつ都市部の住民が限られている事を鑑みると、マーケットサイズとしての魅力は限られています。

 

ラオスの状況を簡単に見てきました。私はこれからも自然豊かで人が優しいラオスに経済的な面だけでなく注目していきたいと思っています。

 

中小企業診断士 中島学 (MPAメンバー)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

s01-1

MPA-Banner07

MPA-Banner08

MPA-Banner09

ページ上部へ戻る