【MPA夏合宿】バングラデシュ紀行

10.09

 

8月末に行われたMPA夏合宿ではマレーシアのクアラルンプール(KL)、マラッカを訪れましたが、先乗り隊はバングラデシュを経由しKLにて本隊と合流しました。ここでは先乗り隊によるバングラデシュ訪問の様子をレポートします。

 

<首都ダッカ到着>

空港の出口を出た瞬間、大勢の人が柵の向こうから何をするでもなくこちらを見ており、人の密度の濃さに驚くと共に、不思議な雰囲気を感じた。バングラデシュはイスラム教徒主体で、宗教上の問題でパキスタンから独立した国であり、世界で7番目に人口が多い(約152百万人)。インドと雰囲気は似ているが、動物が人や車と一緒に道路を当たり前のように歩いていなかったので、この点はバングラデシュの方が少し進んでいるのかなと感じた。

空港周辺

信号がなく舗装も十分ではない為、道路は慢性的に渋滞していた。道端には露店が並び、自転車が後ろに人が座れる椅子を引いている人力車でごった返していた。外国の支援により線路が施設され、列車が運行されていたが、屋根の上に当たり前のように人が乗っていたことがとても印象的だった。バングラデシュの列車は、日本の電車とは違い自力で走行できる駆動車である為、屋根に電線がなく感電の心配はないのだ。とはいえ、そこそこのスピードで入っているので、落ちてしまう危険があると思うが、現地の人の話では人が落ちたという話は聞いたことがないそうである。

街の風景

列車

 

宿泊したホテルは、外見は街並みに違和感なく溶け込んだ建物だったが、外国人向けなのか内装は非常にきれいで外とはまったく違った雰囲気で快適に過ごせた。インフラが整っていないからか停電が多く、部屋にいるときも何度も電気が切れた。しばらくするとちゃんと復旧するのだが、停電が頻発する為、工場などの施設では必ず発電設備が必要になるそうだ。

ホテル

 

<輸出加工区(EPZ:Export Processing Zone)視察>

バングラデシュには、様々な特典を得られる8ヶ所のEPZがあり、このうちの1ヶ所の視察を行った。(※詳細は以下を参照:http://www.jetro.go.jp/world/asia/bd/invest_03/)

ホテルからEPZへ向かう道路は、左右を湖に囲まれた一本道だった。よく見ると水の中に看板が立てられており、そこには土地の所有者のことが書かれていた。この時期のバングラデシュは雨季に当たり、通常は地面がある場所が全て水で覆われていたのである。まさに学生時代に習ったバングラデシュのイメージ通りの光景が広がっていた。

水没地域

EPZ1

更に、農産物の市場が立ち並び、誰かが飼っていると思われる羊や山羊が道端を歩いている道路を経て、目的のEPZに到着した。区画は道を挟んで新・旧と二つのエリアに分かれていた。旧エリアには、バングラデシュの主要産業である繊維・皮革産業に属する企業の工場が立ち並んでいた。EPZの中は、市中の道路に比べしっかりと舗装されており、整然としていた。中国系の企業名前が目に付いたのが印象的だった。一方の新エリアは、許可証がないと内部まで入れないとのことで、外からの視察となったが、新しい分インフラも非常にしっかりとしているようだった。日本企業ではYKKの名前があった。

EPZ4

EPZ2

EPZ3

 

このEPZでは、法人税や関税が免除され外貨の出し入れなど金融面での優遇も受けられる為、有利な条件でバングラデシュのコストが低い労働力を利用することができる点がメリットである。その為、企業は海外から非課税で原材料を輸入し、それをここで加工し、製品を輸出することで利益を上げることができる仕組みである。非課税で原材料を輸入できることから、バングラデシュ国内への横流し等の問題も一部で存在しているらしく、それが原因で厳しい入出場規制が行われているようである。

この区域以外では、税金や輸出手続きなどが非常に煩雑となり、企業にとって大きな負担となることから、EPZに入れるかどうかが同国に進出しようとする企業にとっては大きな課題となっているようである。

ちなみに、現地のサラリーマンの平均月給は約14,000円程度とのことで、ミャンマーの約9,000円と比較して1.5倍程度の模様。もちろん、このような階層の人は一部で、企業に勤めていない貧しい層の人たちも大勢いるとのことだ。

 

 

<革製品加工工場視察>

EPZ見学後、15-20kmほど離れた革製品加工工場へ視察に向かった。その日はバングラデシュの休日に当たる日とのことだったが、渋滞がひどく3時間ほどかかってしまった。平日はこの日以上の渋滞があるらしく、従業員が会社の始業時間に間に合わないことも頻繁に起こり、スケジュールどおりに事を進めることが非常に難しいとのことだった。このような道路状況下では、物流も非効率で計画通りに行うことはとても難しいだろう。

視察に訪れたのは日本のアパレルメーカーに製品を卸している皮革製品加工会社の工場で、ハンドメイドを売りにしていることから、男女数十名が各々の行程に沿った作業を行っていた。

たが、丁寧に一つずつ作業をしているのを見て、日本で安価でよい製品が買えるのはこのような人たちのおかげであるとあらためて感じた。

バングラ工場視察1-1

バングラ工場視察2

工場の屋上や敷地内に、マンゴー、グァバ、スターフルーツなど、果物の木がたくさん植えてあり、季節ごとになる果実は工場の従業員みんなで楽しみながら食べているとのことだった。熱帯気候の恩恵なのだろうが、自然の恵みを素直に楽しめる心のゆとりがあることが、なんだかうらやましく感じた。

 

<最後に>

バングラデシュは、今後もこれまで以上のペースで成長をしていく国であることは間違いないだろう。一方で、インフラや制度など改善が必要な課題も多数存在しているのも事実である。ユニクロが進出したことで、中国に告ぐ生産拠点として注目が高まっているが、中小企業が進出する際には、当然のことであるが現地の調査を綿密に行い、しっかりとして計画を策定することが必要だと思われる。

※ ご相談やご興味がある方がいらっしゃいましたら、MPAまでお問い合わせいただければと思います。

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