さまざまなアイデア発想法

02.01

さまざまなアイデア発想法

1)アイデアを生み出すには

 自分のことをアイデアマンであると自信をもって言える方は少ないのではないでしょうか。締切りまでにアイデアを考える場合に、ついつい漠然と時を過ごし、直前になって無理やりひねり出すということが多くないでしょうか。思いつきがたまたまうまくいくことがあっても、毎回成功に結びつくとは限りません。そこで、2)アイデアの発想プロセスと3)アイデア発想法を紹介いたします。アイデアを考え出す方法は個人によって異なると思いますが、正解はひとつではないとはずです。幾つかの手法を把握し、必要に応じて使い分けることで、新たなアイデアを生み出し、局面を打開していただければと思います。

2)アイデアの発想プロセス

 アイデアの発送には特別なプロセスがあるわけではなく、ごく当たり前のプロセスが辿られるはずです。しかし、ついつい時間に追われ、当たり前のプロセスを飛ばして素晴らしいアイデアを考えつこうとしていないでしょうか。
ここでは、アメリカの広告協会の会長も務めた、J・W・ヤングの「アイデア生成過程の5段階」を紹介します。
①データ集めの段階
 資料と言っても、徹底的に広範囲な資料の収集が求められます。例えばある商品開発のアイデアのためといっても、該当する商品だけでなく、顧客や世の中の事象全般の情報のインプットが求められます。急に必要な情報だけを集めるのではなく、一見関連性のない情報でも、日常生活の中から貪欲に収集しておく必要があります。手法としては、単語帳などのカードにどんどん記載する「カード索引法」などの手法がとられますが、最近では、ITを活用して、「EVERNOTE」にアイデアを蓄積する手法もあります。
②データ咀嚼の段階
 膨大なデータを集めるだけではアイデアは創造されません。一つ一つの情報を咀嚼して、さらにそこから生みだされた思いつきを整理し、組合せなどを考えます。この段階では、これ以上ないというくらいに考え尽くしますが、明確な答えを出す必要はなく、一旦寝かせておくことが重要になります。ここで、ぐっと我慢ですね。
③考えを熟成させる段階
 そして一旦、アイデアを考えることから離れます。適切な睡眠をとったり、音楽や映画を鑑賞したり、小説を読んだりすることで、一度、考えを別のことに向けた方が良いとされます。やはり、一つのことをずっと考え続けると、頭が凝り固まってしまい、新しい発送ができなくなってしまいます。
④アイデアの誕生の段階
 これまでのステップを踏んでくれば、お風呂に入っている時や、朝起きた瞬間など思わぬタイミングでアイデアが誕生します。誕生しない場合は、①②の段階が不足していないのか考え直す必要があります。
⑤アイデアの世に出す段階
 アイデアを思いついたら、自分の胸にしまいこんでおくのではなく、アウトプットし、実現可能性を検証していきます。実現させなければアイデアではなく、単なる思いつきになってしまいます。思いつきで物事を考えるのではなく、しっかり手順を踏んで実行していくことでアイデアとして昇華させることできます。

3)アイデアの発想法

 発想法においても、アイデアのプロセスごとに様々な手法があります。主にアイデアを拡散させてさらなるアイデアを生み出す方法と、アイデアを整理して収束させる方法に二分されます。ここでは、拡散させる手法の代表的な手法である「オズボーンのチェックリスト」を紹介します。このチェックリストでは、すでに思いつくままに発想されたキーワードに対して、9つのヒントを当てはめて新たな発想を生み出すものです。9つのヒントとは、①転用、②応用、③変更、④拡大、⑤縮小、⑥代用、⑦入替、⑧逆転、⑨結合です。9つのうちの幾つか事例を交えながら紹介していきます。
①転用は、「新しい使い道は?」、「他分野へ適用はないか?」を考慮することです。例としては、学校として使われなくなった廃校舎を生涯学習施設として地域に開放したり、明るさを提供するだけであった電球に殺菌機能を付け加え、殺菌装置として利用したりすることです。
②応用は、「似たものはないか?」、「何かの真似はできないか?」を考慮することです。例としては、動物の機能から考え出されます。潜水艦のソナーは、イルカの超音波を参考に作り出されました。また、ガラガラヘビが熱を頼りに獲物を探すのを参考に戦闘機の熱源を捉えて追尾するミサイルが考え出されました。
⑥代用は、「人を、物を、材料を、素材を、製法を、動力を、場所を代用できないか?」考慮してみることです。肉であるステーキを豆腐で代用し、牛乳の代わりに豆乳を代用してケーキを作ることなどが挙げられます。
⑦入替は、「要素を、型を、配置を、順序を、因果を、ペースを変えたりできないか?」考慮してみることです。有効利用されていなかった、駅のスペースをショッピンスペースに入れ替えた「駅なか」などがあります。
⑧逆転は、「反転、前後転、左右転、上下転、順番転、役割など 転換してみたらどうか?」考慮してみることです。女性しか利用していなかったエステを男性向けに提供したり、餅の中に餡が入っていたものを、中身と外身を逆転させて赤福を作った、などが考えられます。
このチェックリスト以外にも、多くのアイデア発想法がありますが、共通して言えるのは使ってみないと適合するかわかりませんし、なによりアイデアが創造されません。まずは、現在考えている対象に対して、適用してみることが重要です。
    以上

 

中小企業診断士 村上知也(mpaメンバー)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

s01-1

MPA-Banner07

MPA-Banner08

MPA-Banner09

ページ上部へ戻る